西国三十三所15番 新那知山 今熊野観音寺
京都市東山区にある今熊野観音寺(いまくまのかんのんじ)は、JR京都駅からタクシーで5分という立地にありながらも、東山の深い緑と静寂に包まれ、秋には紅葉の穴場スポットとしても知られています。
開基は弘法大師空海。御本尊は、空海自刻の十一面観世音菩薩。
「頭の観音様」の寺として知られ、「頭の病気」や「知恵授け」にご利益があると信仰を集めています。
弘法大師空海の創建伝説
今熊野観音寺は、平安時代初期に弘法大師空海が開いたと伝わっています。
その創建伝説がこちら。。。
その後、熊野信仰に熱心だった後白河法皇が、源平争乱の世でなかなか熊野まで遠出することも難しい為、山麓に熊野権現を勧請して、新熊野神社を造り、山号を新那智山とし、十一面観音を熊野権現の本地仏と定めたことから、今熊野観音寺と呼ばれるようになりました。
札所情報
今熊野観音寺(いまくまのかんのんじ) | |
山号 | 新那知山(しんなちさん) |
札所 | 西国三十三所第十五番 |
宗派 | 真言宗泉涌寺派 |
御本尊 | 十一面観世音菩薩 |
本尊開帳 | 9/21~9/23 |
真言 | おん まかきゃろにきゃ そわか |
開基 | 弘法大師空海上人 |
創建 | 天長年間(824~834年) |
御朱印
ご詠歌(ご詠歌の意味)
昔より 立つとも知らぬ 今熊野
仏の誓い あらたなりけり
お参りレポート
泉涌寺参道から駐車場まで詳しく解説
今熊野観音寺は駐車場までちょっと不安になるところがあったので、詳しく解説していきます。
府道143号を、泉涌寺道の交差点を曲がり、泉涌寺参道に入ります。
すると、出てくるのがこちら、「泉涌寺の総門」です。
“えっ、こんな門車で通っていいの、、?”
ってちょっと不安になりますがOKです。門をくぐって真っすぐ進みます。
300mほど真っすぐ進むと、道が3つに分かれてるところが出てきます。
分かれ道を左に曲がって下さい。
ここは今熊野観音寺の看板も出ているのでわかりやすいです。
進むと、「鳥居橋」という赤い橋が出てきます。
ここで2回目の不安、“えっ、この橋、車で渡っていいの、、?”
歩行者がいると渡れないくらいの狭さですが、渡ってOKです。
写真のお兄さんも譲ってくれています。優しいお兄さんありがとう♡
「鳥居橋」を渡って進むと今熊野観音寺の入口が見えてきました!
正面に見えている車のあたりが駐車場です。入口を入って左手にも何台か駐車出来ます。
駐車場はこんなかんじで、計10台程停めれます。
駐車場はなんと、、無料!!
そして拝観料も、、無料!!!
ありがとう今熊野観音寺! お賽銭たくさん入れます♡
子まもり大師
車を降りるとなんか空気が違う、、!?
九条通りからちょっと入っただけなのに、なんかマイナスイオンに包まれてるみたいな!?
すごく清々しい!
駐車場から少し階段を上り最初に出会うのが、子供たちに囲まれた弘法大師空海の「子まもり大師像」。
お参りの最初に、子供達の心身健康、学業成就などを祈願できるようここに立てられているとのこと。
本堂
今熊野観音寺は応仁の乱で全山焼失しており、現在の本堂は、正徳2年(1712年)に再建されたものです。
空海自作の本尊、十一面観世音菩薩は秘仏ですが、毎年9/21~9/23に開帳されています。
その期間には四国霊場を巡拝したのと同じ功徳が得られるといわれる、四国八十八ヶ所霊場のお砂踏み法要が行われます。
本尊の十一面観世音菩薩は「頭痛封じの観音様」としても有名ですが、ある逸話によってより世に広まりました。
その不思議な逸話がこちら。。。
今熊野観音寺は、靴を脱いで本堂に上がりお参りすることが出来、本堂内では、法皇の頭痛封じの霊験を描いた「後白河法皇頭痛封じ霊験記」も見ることが出来ますよ。
納経所・授与所
本堂の向かって左側に納経所があります。本堂の左隣には授与所があります。
今熊野観音様は「頭の観音様」、枕元に立たれたり夢にお姿を現されるとされる事から、ご祈祷済みの枕カバーが人気です。
■枕宝布 まくらカバー 大人用(2色) 1000円
頭痛封じ、ぼけ封じ、開運厄除、健康長寿
■枕宝布 まくらカバー 子供用(2色) 1000円
智慧授け、学業成就、諸芸上達、身体健康
今熊野観音寺は紅葉の穴場スポット
今熊野観音寺は紅葉の時期は真っ赤に染まり、紅葉のも名所としても知られているのですが、京都の他の寺院程混まず、拝観料も無料と穴場スポットとなっています。
#京都紅葉
今熊野観音寺(京都市東山区)
2020年11月21日撮影、京都でも屈指の紅葉スポットですが人が少ないので穴場と言われています。それでいて拝観料もなく自由に見ることができます。
7年ぶりに再訪でした。 pic.twitter.com/MQoBs8CAaL— ノーディレイ(京都ニュース) (@nodelayworks) November 21, 2020
今回の訪問は緑のもみじの時期でしたが、それでもキレイだったので、この青紅葉が赤く染まった景色も相当キレイなんだろうなぁと。。
あと、今熊野観音寺は色んなところにふかふかの苔がたくさん生えていて、苔鑑賞するのも楽しいですよ。
五智水
弘法大師空海が錫杖で岩根をつくと、湧き出したと云われる霊泉がこちらの「五智水」です。
こちらの「五智水」今でも清水が湧き出しており、なんと飲むことが出来ます!
ぼけ封じ観音
大師堂の前の観音さまが「ぼけ封じ観音」です。
今熊野観音寺は、「ぼけ封じ近畿十楽観音霊場めぐり」の第一番札所になっています。
持病治癒や健康長寿などの祈願を記して奉納された身代わりの石仏がたくさん並べられています。
苔に覆われた石仏が素敵!
第四番の正法寺と、第六番の総持寺は西国三十三所巡りの札所でもありますね。
大師堂
弘法大師空海をお祀りしている大師堂。
大師堂の前で見上げると、山中に見える多宝塔は「医聖堂」。朱色が緑に映えます。
今熊野西国霊場
今熊野西国霊場へは、鐘楼の左手から山に入ります。
こちらが「今熊野西国霊場」です。
小さな祠のような中に、西国三十三所霊場の本尊の石仏が祀られており、西国霊場巡りが出来るようになっています。
石仏は「医聖堂」に向かう参道に沿って33番までずっと並んでいます。
距離はそんなにないんですけど、この山道が結構ふつうに登山の様な山道です、、(笑)
山上には、医の世界に貢献した人々が祀られている医聖堂があります。
2016年に33年ぶりに塗り替えが施され、新品のようにピカピカです。
熊野権現社
境内には新那智山の鎮守社「熊野権現社」もありました。
お寺案内
駐車場
■駐車台数 10台
■料金 無料
アクセス
車でのアクセス
■第二京阪道路[鴨川西IC]→6分(国道24号→府道143号→泉涌寺参道)
■名神高速道路[京都南IC]→16分(国道1号線→府道143号→泉涌寺参道)
公共交通機関でのアクセス
■電車
京阪電車京阪本線・JR奈良線[東福寺駅]→徒歩15分
■電車とバス
JR[京都駅]→京都市バス【208号系統】で11分「泉涌寺道」下車→徒歩10分
■電車とバス
阪急電車京都線[四条河原町駅]→京都市バス【207号系統】で17分「泉涌寺道」下車→徒歩10分
お寺情報
寺院 | 今熊野観音寺(いまくまのかんのんじ) |
拝観時間 | 8時~17時 |
拝観料 | 境内自由 |
駐車場 | 無料 |
HP | http://www.kannon.jp/ |
住所 | 〒605-0977 京都府京都市東山区泉涌寺山内町32 |
Map |
まとめ
今熊野観音寺はマイナスイオンのお寺という印象(笑)
山寺はたくさんありますが、今熊野観音寺は何か特別な空気に感じました。こういうのがパワースポットなのかな!?という感想です。
次回は是非、紅葉シーズンの今熊野観音寺でパワーを吸収したいと思います。
※掲載されている情報については最新の情報とは限りません。ご自身で事前にご確認の上ご利用くださいませ。
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